やさしい木曽義仲法廷日記

 「やさしい 木曽義仲 法廷日記」


はじめに

 木曽義仲は英雄である。しかし世間には木曽義仲は乱暴者、暴れん坊将軍、逆賊(ぎゃくぞく)とする通説(俗説)がはびこっている。これは平家物語やその解説者および現代の小説家による捏造(ねつぞう、作り話)の影響が大きいが、その他に京都の公家の日記「玉葉(ぎょくよう)」の誤解も影響している。
 最近「義仲と巴」をNHKの大河ドラマにという運動が起きているが、NHKのドラマ関係者の義仲は乱暴者というイメージを取り除かなければ無理だろう。
 平家物語以外の史料を分析して、木曽義仲の京都での乱暴狼藉(らんぼうろうぜき)説は捏造(ねつぞう、作り話)であると判断し、「史学義仲」に論文として発表した。
 しかし会員の一部から二度も繰り返し読んだが良くわからないという話を聞いた。そこで、その解説書を「朝日将軍木曽義仲洛中日記」として出版した。しかし厳密さを強調するため引用文を多めにしたので初心者にはやや難しいようである。
 そこで本書はやや厳密さを欠くが、わかりやすさを基本とし、筆者の推定(独断と偏見)を加えた裁判形式の読み物としてみた。ぜひ「朝日将軍木曽義仲洛中日記」や「史学義仲」も読んでいただきたい。

 

目次
 カラー写真
第一章 仮想法廷一 木曽義仲軍乱暴狼藉(らんぼうろうぜき)事件
第二章 仮想法廷二 猫おろし事件
第三章 仮想法廷三 法住寺合戦事件
第四章 仮想法廷四 名誉毀損(めいよきそん)事件
付録 義仲ゆかりの地データ

 (注:このなかの証人及び証言は筆者の推定(独断と偏見)です)

旗挙八幡(長野県木曽町日義) 義仲が旗挙げしたという。
旗挙八幡(長野県木曽町日義) 義仲が旗挙げしたという。
義仲巴像(長野県木曽町日義) 義仲館前に建つ。
義仲巴像(長野県木曽町日義) 義仲館前に建つ。
徳音寺(長野県木曽町日義) 義仲の菩提寺。
徳音寺(長野県木曽町日義) 義仲の菩提寺。
中原兼遠館跡(長野県木曽町日義) 義仲元服の松もある。
中原兼遠館跡(長野県木曽町日義) 義仲元服の松もある。
興禅寺(長野県木曽町福島) 義仲の墓、桜がある。
興禅寺(長野県木曽町福島) 義仲の墓、桜がある。